大事なことは、だいたい面倒くさい

自然環境
「大事なことは、だいたい面倒くさい」

これはジブリ映画監督の宮崎駿が言った言葉。
面倒くさいと思っていることってよく考えると実は大事なことという意味。

私の好きな言葉で、現代に生きる私たち地球人に必要なメッセージが込められている。
「大事なことは、だいたい面倒くさい」という言葉から私が感じたこと・考えたことを紹介していこうと思う。

「大事なことは、だいたい面倒くさい」

面倒くさいこと

生活する中で面倒くさそうなことをいくつか挙げてみると、

・掃除や整理整頓をすること
・報告 連絡をすること
・話し合いや会議
・計画 準備をすること
・申請や手続きをすること
・勉強 自己啓発をすること

申請とか手続きは本当に時間も手間がかかる行為。
私は個人事業主で毎年提出しなきゃいけない確定申告。慣れてきたけどめちゃくちゃめんどくさい…。
でも申請すると、支払う住民税が低くなったり税金を払い過ぎてた場合は戻ってくる。めちゃ大事!

掃除や整理整頓も面倒くさくてついつい後回しにしてしまう。
でも、いざやる気になって取り掛かればお部屋がすっきりして心が気持ちよく暮らすことができる。

こんな感じで、面倒くさいことには大事なことが隠れている。

“便利さ”を優先する世の中

でも、めんどくさいことはしたくないと思うのが人間という生き物。
私たちの暮らす日本には便利な物やサービスで溢れている。
面倒くさい“を排除して”便利さ“を優先する世の中。

生活が便利になることはとても良い事のように思える。
でも、すべてのものに表と裏があるように、”便利さ”にもあまり良くない面があるはず。

便利さを追求することで私たちは何を失っているのだろうか?

便利さばかりを求めると、

生きる上での本質的なことや大事なことがわかりにくくなってしまう

と私は考えている。

なぜなら、

便利さ“は私たちの暮らしを快適にさせるが、”しあわせ“とはあまり関係がないから。

私たちの住む日本は便利なものや便利なサービスにあふれている。
しかし、国連が発表している「世界幸福度ランキング2022」で日本は54位。先進諸国の中では一番低い(ちなみに1位はフィンランド)。自殺者の数の割合も他国と比べても高い。

自分が幸福だと感じる人が少ないのは、日本の文化や日本人の気質によるものある。
しかし、便利さが幸福度と直結するのなら、日本はもっと幸福度ランキングの上位にいるはずだ。

不便さを楽しむ

便利なものを利用するのではなく、少し不便で手間がかかるものを利用することで大事な物が見えてくる。そんな経験をしたことがある。

私は小さな畑を借りて野菜を育てることを趣味にしている。
畑を始めて気が付いた大事なことは食べ物への感謝だ。

野菜を種から育てて収穫するまでには時間がかかる。
虫に食われたり、成長が止まってしまったり思うように育たないことが多い。
カップラーメンはお湯をそそいで数分まてば食べられるが、種はまいて数か月後に食べられる。
小さかった種が大きな大根やトウモロコシに実って食卓に並ぶ瞬間はいつも感動してしまう。

大きく成長してくれたことへの感謝。そして命を頂くということへの感謝。
育てることは時間も手間もかかるけれど、食べ物へのありがたさに気づかせてくれる。

フードデリバリーサービスについて考える

しかし、現代社会、特に都会において、野菜を育てるという手間のかかることをしている人は少ない。野菜は農家の生産者がつくるものであり、スーパーなどで売られているものを買うことが一般的だ。
料理をするのも面倒なので、既に調理されたものを買ったり、外食を利用する人もいる。
最近では、Uber Eatsなどのフードデリバリーサービスが広まっている。

外食などたまに利用するなら構わないけど、毎日のように利用して日常化してしまうのは私は良くないと思う。

なぜなら、食べ物を手に入れることが簡単になりすぎてしまうと食べ物への感謝を感じにくくなってしまうから。

特に、デリバリーサービスでは
注文したら、食べ物が家の前に届き、お金を支払って食べる。

食料を手に入れるという行為があまりにも簡単すぎるのだ。

食べ物が食卓に運ばれるまでには、多くの人が関わり、多くの時間が掛けられている。

食料はすぐに収穫することができない。
お米は種をまいて半年くらいかかる。気候によっても収穫量が左右される。

食料は出荷するまでも時間がかかる。
遠くのものならば長時間トラックで運ばれてくる。

料理をつくることも手間がかかる。
料理をするときには手を使うだけでなく、頭で考えたり、味覚などの感覚を頼りにしたり、全身を使う。

デリバリーサービスは、配達してくれる人がいるので、その人へ感謝の気持ちは湧いてくると思う。だけど、生産者の顔を見ることもなければ料理人の顔を見ることもない。
そのため、食べ物がどうやってつくられたのか、料理した人がどういう思いでつくったのかが見えにくい

食べ物と自分との関わりが希薄だとも言える。関係が薄いものには、ありがたさを感じにくい。
逆に、顔が見える関係というのは、安心感や感謝が生まれてくる。

デリバリーサービスは、自分が家から出ることなく食べたいものが食べられる便利なものだが、
頼りすぎると食べ物への感謝を感じにくくなってしまう。

面倒くさいこととの向き合い方

今、日本や世界では食べ残しや食料廃棄が問題になっている。
食料不足が問題になっている国もあるというのに。

ある人は、パンの食料廃棄が多いのは実際に小麦を作る人が少ないからだと言う。
食べ物が作られるまでのコストを知っている人は簡単に食べ物をゴミ箱に捨てられないからだ。

私も畑をやっているから、自分で育てた野菜はかわいく思えるし、無駄なく食べることが野菜への礼儀だと思っている。

食を中心に話してしまったが、
私が言いたいことは、すべての人が野菜を育ててほしいということではない。

面倒くさいことには、たくさんの気づきがあって面白い。ということだ。

生きている中で面倒くさいと感じることは多い。面倒くさいことはなかなかやる気になれない。

でも、面倒なことがやってきた時こそ
「大事なことはだいたい面倒くさい」
私はこの言葉を思い出すことで、面倒くさいことも楽んで乗り切ろうという勇気が湧いてくる。

生きることに疲れてしまったり、何のために生きているのかわからなくなっている人こそ、面倒くさいと思うようなことに挑戦していくことで大事な何かに気づくことができるかもしれない。

投稿者プロフィール

Daichi
Daichi
地球ZINEの編集長
愛知県在住。
こう見えて一児の父親。
畑仕事してる時と音楽に触れている時が好き。
今日もゆる〜く生きてます。

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